「宅建と行政書士、どっちの方が難しいのかな?」「今の自分ならどっちから目指すべき?」そんな風に悩んでいませんか。実は私も、最初はどちらの資格から勉強を始めるか迷った経験があります。就職や転職市場での価値はもちろん、将来的に独立を考えるならダブルライセンスの相性も気になりますよね。
この記事では、それぞれの試験における勉強時間や合格率の違い、そして推奨される受験の順番について、宅建試験も行政書士試験も合格している私の経験も交えながら詳しくお話しします。
この記事で分かること
- 宅建と行政書士の具体的な合格率や勉強時間の違い
- 記述式や足切り制度など試験形式における難易度の差
- 就職や独立を見据えた際のダブルライセンスのメリット
- 失敗しないための現実的な受験スケジュールの組み方
宅建と行政書士の難易度や合格率の違い

まずは、多くの人が一番気になっている「難易度」について、具体的な数字を見ながら比較していきましょう。結論から言うと、行政書士の方が難易度は明確に高いです。しかし、単に「難しい」で終わらせず、どのくらい壁があるのかを知ることが合格への第一歩ですよ。
以下の表は、両資格の主なデータを比較したものです。最新の傾向を含めてイメージを掴んでみてください。
| 項目 | 宅建(宅地建物取引士) | 行政書士 |
|---|---|---|
| 難易度 | 普通〜やや難 | 難関 |
| 合格率(目安) | 約17〜19% | 約10〜14% |
| 勉強時間 | 300〜500時間 | 800〜1,000時間 |
| 試験形式 | 全問マークシート | 記述式あり |
| 受験資格 | なし(誰でも受験可) | なし(誰でも受験可) |
数字だけ見ると「少し違うくらいかな?」と思うかもしれませんが、中身の重さは段違いです。ここから各項目について、さらに深掘りしていきますね。
宅建と行政書士の必要な勉強時間の差

資格試験に挑戦するとき、まず確保しなければならないのが「勉強時間」ですよね。私の感覚としても、この2つの資格には必要な時間に大きな開きがあります。
一般的に、宅建の合格に必要な勉強時間は300〜500時間程度と言われています。もちろん個人差があり、法学部出身の方などは250時間程度で合格するケースもありますが、初学者は余裕を持った計画が必要です。これに対して、行政書士は800〜1,000時間もの学習が必要とされるのが一般的です。単純計算でも、宅建の約2倍前後の努力が必要になると考えておきましょう。
社会人が確保できる勉強時間から逆算してみる
では、これを具体的な日数に落とし込んでみましょう。働きながら資格取得を目指す社会人の場合、平日に確保できる勉強時間はせいぜい2時間程度ではないでしょうか。週末に少し頑張って5時間勉強したとしても、週に20時間確保できればかなり優秀な方です。
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宅建(400時間目安)の場合:週20時間ペースなら、約5ヶ月(20週)で到達可能です。春から始めても秋の試験には十分間に合いますね。
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行政書士(900時間目安)の場合:週20時間ペースだと、約45週、つまりほぼ1年間ずっと勉強し続けなければなりません。
もちろん、これはあくまで初学者がゼロからスタートした場合の目安です。法学部出身の方や、すでに他の法律資格を持っている方ならもっと短縮できるかもしれません。しかし、多くの受験生にとっては、この「時間の壁」が最初のハードルになります。
また、行政書士試験は学習範囲が広いため、初期に覚えたことを試験直前まで維持する「記憶のメンテナンス」にも時間がかかります。宅建なら短期集中での詰め込みも通用しやすいですが、行政書士は長期記憶への定着が不可欠なんです。スケジュールの立て方一つとっても、戦略の練り直しが必要ですね。
記述式がある行政書士の試験内容の違い
私が「ここが一番の難所だな」と感じたのが、試験形式の違いです。宅建は全50問、すべてが4肢択一式のマークシート方式です。極端な話、鉛筆を転がしても25%の確率で正解できてしまいますし、消去法で正解を導き出しやすい形式です。
一方で、行政書士試験には「記述式」が存在します。全60問のうち3問だけですが、これが合否に非常に大きなウェイトを占めているんです。たった3問ですが、ここを捨てて合格することは極めて困難です。
記述式試験のリアルな難しさ
行政書士の記述式問題は、事例形式で出題され、「誰が、誰に対して、どのような法的根拠に基づいて、何を請求できるか」といった内容を、40字程度(最大45字)で記述する必要があります。これが本当に厄介なんです。
- 正確な条文知識が必要:「なんとなく」の理解では書けません。条文のキーワードを正確に暗記している必要があります。
- 漢字で書く力:最近はスマホやPC予測変換に頼りきりで、「詐欺」や「錯誤」、「善意無過失」といった法律用語を漢字で書けない人が増えています。誤字は減点対象になるリスクがあります。
- 法的思考力の表現:結論だけでなく、そこに至るロジックを短い文字数に凝縮しなければなりません。
宅建のマークシートなら、うろ覚えでも選択肢を見れば「あ、これだ!」と思い出せるかもしれません。しかし記述式は、白紙の解答用紙に自分の頭の中にある知識をアウトプットしなければならないのです。この「想起する力」のレベルが、宅建とは段違いに高いと考えてください。
さらに、行政書士試験には「多肢選択式」という独自の形式もあります。これは、文章中の空欄に当てはまる語句を20個の選択肢から選ぶ形式ですが、似たような法律用語が並んでいて非常に迷います。単なる暗記ではなく、文脈を理解する国語力のようなものも試される試験構成になっています。
宅建は独学可能でも行政書士は厳しい理由
「独学でいけますか?」という質問もよく受けますが、私は「宅建なら独学でも十分狙えるけど、行政書士はちょっと慎重になった方がいいかも」と答えています。実際、書店に行けばどちらの資格も独学用のテキストが山積みになっていますが、その裏にある事情は少し異なります。
宅建が独学向きな理由と近年の変化
宅建の場合、市販のテキストと過去問を徹底的に反復し、YouTubeなどの無料講義を活用すれば、独学でも合格圏内に入れます。実際、私の周りの合格者も独学派が多かったです。
ただし、近年は単なる暗記だけでなく、法的思考力を問う問題も増えてきています。過去問の焼き直し(類似問題)だけで楽勝という時代ではなくなりつつあるため、独学でもテキストの丸暗記ではなく「なぜそうなるのか」という理屈の理解に努める必要があります。
行政書士で独学が非効率になる3つの壁

一方、行政書士は以下の理由から独学のハードルが一気に上がります。
- 記述式の自己採点が困難:記述式問題は、キーワードの有無や論理構成で採点されます。独学だと「自分の回答が何点くらいなのか」「どこが悪いのか」を客観的に判断できません。プロの添削を受けないと、独りよがりの回答を書き続けることになりかねません。
- 法改正情報の収集コスト:法律は毎年変わります。特に民法や行政法は改正が頻繁に行われます。予備校なら講師が「ここは改正されたので要注意!」と教えてくれますが、独学者は自分で官報や法務省のサイトをチェックして情報をアップデートしなければなりません。この作業は勉強そのものではなく、単なる事務作業なので、非常に時間がもったいないのです。
- モチベーション維持の難しさ:約1,000時間という長丁場を一人で走り切るのは、精神的にもタフさが求められます。わからない問題にぶつかったとき、質問できる相手がいないと、そこで何日も足踏みしてしまいます。結果として挫折してしまうケースが多いのが現実です。
もちろん独学での合格も不可能ではありませんが、時間を無駄にせず最短ルートで合格したいなら、通信講座などを利用するのが無難かなと思います。費用対効果(コスパ)を考えても、数万円の投資で数百時間を節約できるなら安いものです。
共通科目の民法と行政書士独自の行政法
ここで少し希望のある話をしましょう。実はこの2つの資格、試験科目に共通点があるんです。それが「民法」です。
宅建の「権利関係」で学ぶ民法は、行政書士試験でも非常に重要な科目になります。つまり、宅建で民法をしっかり勉強しておけば、行政書士の勉強を始めるときに有利なスタート地点に立てるということです。
民法の難易度レベルの違い
ただし、同じ民法でも求められる深さが違います。宅建の民法は「借家権」や「不動産売買」など不動産取引に直結する分野が中心ですが、行政書士の民法は「親族・相続」や「債権法」全般など、より広範囲で深い知識が問われます。事例問題への応用力も行政書士の方が一段上です。
行政書士最大の壁「行政法」
一方で、行政書士試験の合否を分ける最重要科目は「行政法」です。試験全体の配点の3割以上を占めるこの科目は、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、地方自治法などから構成されます。
これは宅建には全く登場しない科目なので、完全なゼロからのスタートになります。しかも、行政法は条文の言い回しが独特で、最初は「日本語なのに何を言っているか分からない」という状態になりがちです。細かい条文知識や判例理解が必須となり、ここをどれだけ得意にできるかが勝負の分かれ目ですね。
行政書士試験にある基礎知識の足切り制度
もう一つ、行政書士試験の怖さを伝えておかなければなりません。それが「足切り(基準点)」の制度です。宅建受験生には馴染みがないかもしれませんが、行政書士試験では特定の科目で一定の点数を取らないと、他が満点でも不合格になるルールがあるのです。
法令科目が満点でも落ちる?
宅建は全50問の総得点で合否が決まるため、例えば「権利関係」がボロボロでも、「宅建業法」で満点を取ってカバーすれば合格できます。しかし、行政書士試験には、法令科目だけでなく「基礎知識(旧一般知識)」にも基準点があります。
具体的には、この基礎知識科目で基準点に達していないと、その時点で足切りとなり不合格です。仮に法令科目が満点だったとしても、採点すらしてもらえません。これが行政書士試験の最も恐ろしい点の一つです。
2024年度からの制度変更に注意
さらに、2024年度からは「一般知識」が「基礎知識」へと名称変更され、試験範囲も見直されました。従来の情報通信・個人情報保護などに加え、「行政書士法」などの業務関連法令が試験範囲として重視されるようになりました。
このように、行政書士試験は「苦手を作れない」というプレッシャーが常にあります。宅建のような「捨て問」戦略が通用しにくいのも、難易度が高いと言われる理由の一つですね。
実際、行政書士試験の合格率は、2024年度実績で12.90%となっており、狭き門であることは間違いありません。
宅建や行政書士の難易度を踏まえた推奨ルート

ここまで難易度の違いを見てきましたが、「じゃあ結局どうすればいいの?」という方に向けて、私なりの推奨ルートとキャリアプランをご提案します。効率よく、かつリスクを抑えてステップアップしていきましょう。
宅建から行政書士の順番がおすすめな理由
結論から言うと、【宅建 → 行政書士】という順番が圧倒的におすすめです。いわゆる王道ルートですね。「いきなり行政書士!」というチャレンジャー精神も素晴らしいですが、以下の3つの理由から、まずは宅建を攻略することを強く推奨します。
1. 民法の接続が良い(学習効率の最大化)
先ほどもお話ししましたが、宅建で学ぶ「権利関係(民法)」の知識は、行政書士試験の基礎となります。宅建レベルの民法がしっかり理解できていれば、行政書士の民法学習に入ったときに「あ、これ知ってる!」という項目が多く、スムーズに導入できます。
逆に、法律初学者がいきなり行政書士の膨大な民法・行政法に挑むと、専門用語のシャワーに溺れてしまい、全体像が見えないまま挫折するリスクが高まります。階段を一段ずつ上るように、まずは宅建で法律の基礎体力をつけるのが賢い方法です。
2. 成功体験を積める(メンタル管理)
資格試験において「自信」は非常に重要な要素です。比較的取得しやすい宅建(全問マークシート)で「自分は法律資格に合格できるんだ」という成功体験を積むことは、その後の長い行政書士学習を支えるメンタル面での大きな武器になります。
もし行政書士から始めて1年目で不合格になると、「自分には向いていないのかも…」と自信を喪失しがちです。しかし、すでに宅建を持っていれば「俺は宅建士だぞ」という自負が、苦しい時の支えになってくれます。
3. リスクヘッジになる(キャリアの保険)
これが最も現実的な理由です。万が一、行政書士試験に数年かかってしまったり、途中で諦めてしまったりした場合でも、宅建さえ持っていれば不動産業界での就職・転職市場価値は担保されます。
宅建は設置義務がある「必置資格」なので、企業の採用ニーズが常に高い状態です。一方、行政書士は独立前提の資格であり、合格までの期間が無資格の状態だと、キャリア上の空白期間になりかねません。「まずは食いっぱぐれない状態を作る」という意味でも、宅建の優先度は高いです。
宅建と行政書士のダブルライセンスのメリット

「せっかく勉強するなら、両方取った方がいいのかな?」と考える方も多いでしょう。結論から言うと、宅建と行政書士のダブルライセンスは、数ある資格の組み合わせの中でもトップクラスに相性が良いです。その理由は、単に「資格を2つ持っている」という自己満足ではなく、実務において強力なシナジー(相乗効果)を生み出せるからです。
具体的にどのようなメリットがあるのか、「不動産に強い行政書士」というポジショニングの強さを深掘りしてみましょう。
1. 業務の「入り口」と「出口」を一括対応できる(ワンストップサービス)
これが最大の武器です。通常、不動産取引と行政手続きは密接に関わっていますが、それぞれ別の専門家が担当するのが一般的です。しかし、ダブルライセンスがあれば、これらを一人で完結させることができます。
地方では「親から相続した畑を売ってお金にしたい」という相談が頻繁にあります。
- 行政書士として:農地を宅地に変更する「農地転用許可」の申請を行う。(報酬:10〜20万円)
- 宅建士として:宅地になった土地の買主を探し、売買契約をまとめる。(報酬:仲介手数料 ※物件価格の3%+6万円)
このように、一つの案件から2種類の報酬を得ることができます。顧客にとっても、「許可はA先生、売却はB不動産」とたらい回しにされるより、一人の担当者に任せられる方が安心感も利便性も高いですよね。
2. 建設業や飲食業の許認可と物件探し
独立開業を支援する際も強力です。例えば、建設業の許可を取りたいお客さんは、同時に「資材置き場」や「事務所」を探していることが多いです。また、飲食店を開業したいお客さんは「店舗物件」を探しています。
行政書士として許認可の相談を受けながら、宅建士として最適な物件を紹介する。あるいはその逆で、不動産屋として物件案内をしているときに「営業許可の申請も代行できますよ」と提案する。これにより、他社との差別化が図れるだけでなく、顧客の囲い込みが可能になります。
3. 相続業務における圧倒的な優位性
行政書士の主力業務の一つに「相続(遺産分割協議書の作成)」がありますが、遺産の中に不動産が含まれていないケースの方が稀です。相続した実家を「売りたい」または「貸したい」となったとき、宅建業の免許を持っていればそのまま媒介契約を結ぶことができます。
通常なら「知り合いの不動産屋を紹介しますね」で終わるところを、自社で売上の柱に変えられるのです。これは経営的に非常に大きなメリットと言えます。
4. 独立時のリスク分散
行政書士業務は「スポット(単発)」の仕事が多く、毎月の売上が安定しにくいという悩みがあります。一方、不動産業務(特に賃貸管理など)はストック型の収益になり得ます。また、不動産仲介は一件あたりの単価が大きいため、行政書士業務が暇な時期をカバーするボーナス的な収益源になります。
このように、ダブルライセンスは単なる「資格コレクション」ではなく、「食える専門家」になるための現実的かつ最強の武器なのです。
宅建と行政書士の年収や独立後の将来性
「実際、稼げるのはどっち?」というのは、誰もが気になる本音の部分ですよね。ここでは、勤務と独立という2つの視点から、それぞれの年収事情と将来性について、私の見解を包み隠さずお話しします。
安定・堅実派なら「宅建」が最強

会社員として安定した給料を得たいなら、宅建に軍配が上がります。不動産業界は他の業界と比較しても平均年収が高めの水準にあります。
- 資格手当の相場:月額1万円〜3万円が一般的です。年間で12万〜36万円のプラスになる計算です。
- 平均年収:400万円〜600万円程度。大手デベロッパーやハウスメーカーなら30代で1,000万円を超えることも珍しくありません。
- 歩合給(インセンティブ):営業職の場合、契約件数に応じてボーナスが支給されます。「基本給はそこそこだけど、歩合で稼ぐ」というスタイルが可能で、実力次第で青天井に稼げます。
何より大きいのは、「重要事項説明」という独占業務があるため、企業からの需要が絶えないことです。不況になっても、不動産取引がなくならない限り、宅建士の仕事はなくなりません。この「安定感」は宅建ならではの魅力です。
一発逆転・高収入狙いなら「行政書士(独立)」
一方で、行政書士は「勤務で稼ぐ」資格ではありません。行政書士事務所の求人は数が少なく、給与も月給20万円〜25万円程度と決して高くはないのが現実です。あくまで「修行の場」と捉えるべきでしょう。
しかし、独立開業すれば話は別です。
行政書士の年収は、完全に「営業力」と「専門性」に依存します。
- 年収300万円未満:顧客獲得ができず、廃業する人も一定数います。
- 年収500〜800万円:軌道に乗れば、サラリーマン時代以上の収入を自分のペースで稼げます。
- 年収1,000万円超:入管業務、建設業許可、運送業許可など、単価の高い業務に特化したり、補助者を雇って組織化したりすれば、十分到達可能なラインです。
行政書士の報酬は、基本的に「言い値(自由設定)」です。建設業許可の新規申請で15万円、更新で5万円、産業廃棄物処理業の許可で20万円など、専門性が高い分野ほど単価が上がります。経費があまりかからない(在庫を持たない)ビジネスモデルなので、売上のほとんどが利益になるのも大きな魅力ですね。
将来性の比較
宅建は、AIによる重要事項説明の効率化などが進んでいますが、対面での信頼関係構築や複雑な交渉ごとは人間にしかできません。将来的にも「なくならない仕事」としての地位は盤石です。
行政書士は、単純な書類作成はAIに代替される可能性がありますが、顧客の「困った」を解決するコンサルティング業務へのシフトが進んでいます。「外国人のビザ申請」や「ドローンの飛行許可」、「民泊の申請」など、時代の変化とともに新しい業務が次々と生まれるため、変化に対応できる人にとっては無限の可能性があります。
就職や転職市場での宅建と行政書士の評価
次に、就職や転職活動における「市場価値」について見ていきましょう。ここには明確な違いがあります。もしあなたが「今の会社を辞めて、すぐに別の会社に転職したい」と考えているなら、このパートは必読です。
即効性と汎用性なら「宅建」が圧倒的
就職・転職市場において、宅建は「最強のコスパ資格」と言っても過言ではありません。その理由は単純で、法律(宅建業法)によって「事務所の従業員5人に1人以上の割合で宅建士を置かなければならない」という設置義務があるからです。
企業側からすれば、宅建士がいないと営業停止になってしまうため、喉から手が出るほど欲しい人材なのです。求人サイトで「宅建」と検索すれば、数万件の求人がヒットします。
宅建が評価されるのは不動産会社だけではありません。
- 金融機関(銀行・信金):融資の担保として不動産を扱うため、必須級の資格です。
- 建設会社・ハウスメーカー:自社で建築して販売する場合に必要です。
- 一般企業の総務・管財部門:社宅管理や店舗開発などで知識が活かせます。
年齢に関しても寛容で、未経験でも20代〜30代ならポテンシャル採用が活発ですし、40代〜50代でも有資格者であれば即戦力として採用されるケースが多々あります。「宅建さえあれば、食いっぱぐれることはない」というのは、あながち嘘ではありません。
行政書士の就職事情は「狭き門」
対照的に、行政書士資格だけで一般企業の就職が有利になるケースは限定的です。企業の法務部や総務部では評価されますが、「必須条件」になることは稀です。
また、行政書士事務所(法務事務所)への就職も、実はハードルが高いです。
- 求人数が絶対的に少ない:行政書士は個人事業主が多く、人を雇う余裕のある大規模事務所が少ないです。
- 即戦力志向:「資格は持っていますが実務未経験です」という人よりも、資格がなくても実務経験がある補助者の方が採用されやすい傾向があります。
そのため、行政書士資格を取ったからといって、すぐに好条件で転職できるとは限りません。多くの場合、まずは今の仕事を続けながら副業で始めるか、あえて低賃金の事務所で修行として働かせてもらい、将来的な独立を目指すというキャリアパスになります。
宅建と行政書士の難易度差を知り挑戦しよう

最後までお読みいただき、ありがとうございました。宅建と行政書士、それぞれの難易度や魅力について、かなり深いところまでイメージできたのではないでしょうか。
最後に、この記事のポイントを改めて整理しつつ、あなたへのエールを送らせてください。
まず、難易度は間違いなく「行政書士 > 宅建」です。勉強時間で言えば約2倍前後の開きがあり、試験形式(記述式・足切り)も行政書士の方がシビアです。軽い気持ちで行政書士に手を出すと、長期化して挫折するリスクがあります。
だからこそ、私が推奨するルートは以下の通りです。
- まずは「宅建」に一点集中:
300〜500時間程度の学習で、確実に合格を掴み取る。これで「法律資格への自信」と「就職の保険」を手に入れる。 - 働きながら「行政書士」へステップアップ:
宅建の知識(民法)をベースに、行政書士の学習を開始。もし時間がかかっても、宅建があるので焦る必要はありません。 - ダブルライセンスで最強の独立へ:
最終的に両方の資格を取得し、不動産×行政手続きのワンストップサービスで高収入を目指す。
もちろん、「今の仕事でどうしても行政書士が必要だ」「不動産には興味がない」という方は、最初から行政書士一本に絞るのも正解です。しかし、迷っているなら宅建から始めるのが最もリスクが低く、かつリターンが確実な選択だと私は確信しています。
資格試験の勉強は、孤独で辛い瞬間もあります。でも、合格通知を手にした時のあの震えるような喜びと、その後の人生の広がりは、何物にも代えがたい財産になります。
「難しそう…」と足踏みするのではなく、まずはテキストを1ページめくることから始めてみませんか?あなたの挑戦を、心から応援しています!
※本記事の情報は2025年12月時点のものです。試験制度や合格率、法改正などの最新情報は、必ず各試験実施団体の公式サイトをご確認ください。最終的な受験の判断や学習計画は、ご自身の責任において行ってください。




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